今回は腸の健康を整えるための「腸活」についてご紹介していきます。腸は私たちの健康にとって重要な役割を担っています。ここでは腸活のメリットだけでなく人間の健康との繋がりについても解説していければと思います。最後に日本消化器病学会専門医である、スターフィールドクリニック横浜・星野優 院長からもアドバイスを頂きましたので、正しい腸活で健康を目指しましょう!
腸内細菌のバランスを整え、健康な腸内環境を促進し免疫力や消化機能の向上、全身の健康状態の改善を目指すことです。腸は食物の消化・吸収を担当し、免疫システムの一部でもあります。また、腸内には数兆もの細菌が存在しています。腸内細菌には、「善玉菌」「日和見菌」「悪玉菌」の種類があり、それぞれが集合体となってバランスを取りながら棲んでいます。この集合体が「腸内フローラ」と呼ばれています。
健康な腸内環境を保つことは、免疫機能の向上、栄養素の吸収促進、炎症の抑制などに繋がります。
腸活には様々なメリットがあります。便秘改善・ダイエット・美肌・免疫力の向上・精神の安定・睡眠の質向上など女性に嬉しい効果も多く、最近では生活に取り入れている人も増えています。
腸は私たち人間の消化吸収や免疫システムに深く関係しています。健康な腸内環境は、栄養素の吸収効率を高め、免疫機能をサポートし、様々な病気の予防にもつながります。しかしながら、腸内細菌のバランスは生活習慣の乱れやストレス、運動不足などによって簡単に乱れてしまいます。腸内環境が乱れると体の不調を引き起こすだけでなく病気にも繋がるため、腸の状態を健康にすることが重要となります。
今回は、誰でも簡単に生活に取り入れることができる2つの方法をご紹介していきます。
プロバイオティクスとは、Fuller(1989)により「腸内フローラのバランスを改善することによって宿主の健康に好影響を与える生きた微生物」と定義されていて、乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌が含まれます。
そのため、プロバイオティクスを含む発酵食品(ヨーグルト、キムチなど)を積極的に摂取しましょう。
さらに、プレバイオティクスという自らが善玉菌のエサになることで善玉菌を育て、腸内環境を整える難消化性食品成分を摂取することも有効です。水溶性食物繊維(海藻類、フルーツなど)や不溶性食物繊維(納豆、穀類など)、オリゴ糖にはコレステロールや糖の吸収を抑える働きもあります。
せっかく摂取した食物も便として排泄されてしまうため、ずっと腸内に定着させておくことはできません。腸内環境を良い状態に保つには、毎日の食事からコツコツ摂取することがポイントです。
腸活における運動は、ランニングやハードな筋トレというよりもウォーキングやストレッチなどの軽めの運動の方が効果的だといわれています。1日30分のウォーキングや入浴後のストレッチから始めてみましょう。また、時間がないという人は、猫背や背中が反りすぎていないかを意識して正しい姿勢を維持するように心がけることも効果的です。
腸の動きには自律神経が関わっているため、適度な運動で自律神経のバランス整えることを意識しましょう。
現代の働く世代の皆さんは生活習慣の乱れが多く見受けられます。今回は、腸活についてすぐに取り入れることができる方法をお伝えしましたが、まずは生活習慣(中でも運動習慣と、食生活)を整えることが何より大切です。自分にとって生活の中に継続的に取り入れられることから一歩ずつ始めていきましょう。また、腸は「第二の脳」ともいわれるほど、みなさんの健康状態の基礎となる大切な臓器です。便秘や下痢などの症状が改善しない場合は、別の要因や病気の可能性もあるため医療機関への受診をお勧めします。
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