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メンタルヘルス不調による休職・休業

2023-06-28
メンタルヘルス不調

※この記事は3分で読めます

従業員の精神状態の不調や心理的に問題があることを「メンタルヘルス不調」と呼ぶことがあります。しかし、この”不調”について、従業員と話したり顔を見るだけではどのように判断したら良いかがわからないと思います。

明らかに体調の悪そうな従業員から「しばらく休みたい」と言ってもらえれば一番わかりやすいのですが、このような申し出がない時の方が多いのではないでしょうか。ですが、チームリーダーやマネージャーは、できるだけ早い段階で従業員の不調を察知し、対応する必要があります。

そこで本記事では、どのようにして従業員のメンタルヘルス不調にいち早く気付けるか、また、気付いた場合の対処法について触れていきます。

従業員のメンタルヘルス不調を発見する

メンタルヘルス不調の従業員は、次のようなところでシグナルを出しています。「ストレスチェックの結果」「勤務時間」「普段の働きぶりや社内での状態」です。

ストレスチェックの結果

「労働安全衛生法」が改正されて以来、従業員が50人以上いる事業場では、2015年12月から毎年1回この検査を全ての従業員に対して実施することが義務付けられています。会社は年1回実施されるチェックの結果を産業医に確認してもらうことで従業員のメンタルヘルス不調に気付くことが可能です。

勤務時間

会社で管理している勤務時間情報や、給与計算時に算出している残業時間を確認し、従業員にどれだけ稼動負荷が掛かっているかを把握しましょう。

普段の働きぶりや社内での状態

ストレスチェックの結果があまり芳しくなかった従業員が長時間労働をしていた場合、従業員のマネージャーや監督者に、「最近、オフィスではどうだったか」「気になる行動や言動はあったか」などを細かくヒアリングしましょう。タイムカード上では「遅刻・欠勤・早退」を把握できていても、実態がどうなのかを知る必要があります。

その他、会社ごとにルールや習慣は違いますが、査定面談やキャリア面談が年に数回設けられているでしょう。従業員と上司との面談で挙がった内容に「仕事が上手くいっていない」「よく眠れない日が続く」「食べるものが偏っている気がする」といったようなことがあるかどうか、結婚・出産・育児・介護などのライフイベントが直近であった場合に、仕事でつまづいていることも関連性がある場合もあるため、注視する必要があります。

このような、メンタルヘルス不調が出ている社員がいると分かった場合は、会社の産業医と連絡を取り「産業医面談」を設定します。従業員と産業医でじっくり面談し、これまでと変わらず働けるかどうかを判断してもらいます。ここでも「治療や休養が必要である」といった意見をもらった場合に休職制度が活用できることを説明する場を設けましょう。

従業員のメンタルヘルス不調を発見したら、休職制度について説明する場を設ける

主治医の意向、産業医の意見、本人の状態を加味し、企業としても、その従業員の方にとっても休職が必要であるとなった場合、まず、本人に休職制度について伝えます。同時に「なぜ休職するのか、その目的とは」や「休職スタートから職場への復帰までのロードマップ」も共有して、お互いが納得のいくものにしましょう。

この際に、最も大切な条件は就業規則になります。基本的には就業規則に沿って休職、復職の期間なども設定していくことが大切です。もちろんケースバイケースで規則通りとならないこともありますが、労基上、基本となる規則が就業規則であることは必ずお伝えください。

「なぜ休職するのか?」を共有

一旦仕事から離れて、精神的な状態の回復を図ることが、休職における大きな目的だと思います。ここをしっかり確認し合いましょう。最近ではSNSで「休職中に旅行に行った」などと、わざわざオープンにすることで問題になったケースが増えています。休職中の注意点なども改めて共有してください。

休職スタートから職場復帰までの流れを示す

休職がスタートする日は、就業規則に沿って会社が判断することになります。休職している期間中に会社と連絡を取ることがあると思いますので、連絡手段も事前に決めておいてください。休職中には生活記録表などを用意して、それに記入してもらうことも忘れないようにしましょう。状況判断のためだけでなく、復職のタイミングを図る上でとても有効な材料になるからです。

また、休職や復職をする上で必要となる書類についても確認しておきましょう。休職になった直後は、基本的に電話や対面などの直接のやり取りは避け、メールや書面でのやり取りの方が、やり取りに伴う負荷を減らすことが可能です。